こんにちは。
パーソナルカラースタイリストの武田 みはるです。

今日は令和になってからとても楽しみにしていた日です。
今上天皇の「即位礼正殿の儀」が行われ、
現在の日本に残る『絶対禁色』(ぜったいきんじき)を見ることができるからです。

メディアでも報じられているように、
天皇陛下が儀式でお召しになった袍の色が
黄櫨染(こうろぜん)で
天皇陛下しか着ることの許されない日本の伝統色のひとつ・絶対禁色です。

即位礼正殿の儀

黄櫨染
筆者映像より撮影

テレビでは赤茶や金茶のように映っていますが、
黄櫨染はウルシ科のハゼノキ(櫨)の樹皮と蘇芳から染め出される色
要するに、黄と赤が混ざった茶色で
光の当たり方で赤茶にも黄茶にも見えるのです。
聖徳太子が『日出ずる処の天子』と称した
太陽を象徴する伝統色です。

日本には聖徳太子の時代から一般人が着ることが許されなかった禁色
庶民が着ることができた赦色(ゆるしいろ)があります。
天然染料しかなかった時代は、濃い色を染めるには多くの染料が必要で、
天皇家や貴族のような裕福な人間しか濃色は手に入りませんでした。
その代表が濃き紫や紅花で染めた深紅です。
濃き紫
最も位が高い人の色とされた濃き紫

深紅
高価な紅花で染めた深紅

逆に少しの染料で染めることのできる薄ーい色は赦色(ゆるしいろ)として一般庶民に親しまれた色となります。
代表的なのがこの『一斤染』(いっこんぞめ)↓
一斤染
上の深紅と同じ紅花で染めた色ですが、この違い(笑)
紅花一斤(600g)で絹一疋(二反)を染めた色のことですから
それはそれは薄ーい薄ーいピンク色になりますね

他にも禁色はたくさんあったのですが、
現在では天皇のみ許される『黄櫨染』
皇太子のみ許される『黄丹』だけになってます。
そういえば、今日の儀式で皇嗣の秋篠宮殿下は『黄丹』を着ておられましたね
皇嗣は皇太子と同じ立場という意味なんですね~
違うと思っていたので勉強になりました

黄丹の袍
鮮やかな柿色のような黄丹の袍

以前、京セラ美術館で目にした平成天皇の黄櫨染はこれでした↓
平成天皇の黄櫨染
筆者撮影

天然染料ですから、同じ材料でもその時の湿度や温度で微妙に染上がりが違ってくるのです。

日本人は古来より微妙な色の違いを見分けるDNAを持ち合わせていると思います。
同じ茶色でも赤が含まれていたり、黄がかっていたり、くすんでいたり(グレーが混じる)
微妙な色の変化を見分け、楽しむ文化が備わっているのですね。

今日の即位礼正殿の儀を観ながら
言葉で語らない日本の伝統色と文化に触れて、
日本に生まれてよかったと思う一日でもありました。

2年前に”日本文化と今をつなぐサイト”『Japaaan』に書いた記事がコチラです。
これを書くために”日本の禁色”で検索したらトップに出てきたのでおー!と懐かしくなりました[#img|0.スマイル# 
よかったら覗いてみてください

最後までお読みいただき、ありがとうございます。


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