鈍色(にびいろ)が似合う女~空蝉~
2018年10月9日
こんにちは。
文章スタイリストの武田 みはるです。
ひと月前には猛暑だったのがウソのような
過ごしやすい季節になりましたね。
街には深みのある
こっくりとした秋の色で
彩られています。
私の大好きな季節です?
似合う色も秋のdeepな色なので、
秋が深まるとホッとします(笑)
秋の色は、
深くて濃いだけでなく、
少し灰みを帯びた
濁りのあるナチュラルな色が多いです。
日本の伝統色に
「鈍色」(にびいろ)という色がありますが、まさにそれ!
源氏物語にもこの鈍色が似合う女性が登場します。
空蝉(うつせみ)です
出典元:大和和紀 あさきゆめみし絵巻
空蝉は地方の受領の人妻です。
心ならずも年の離れたおやじの後妻となり、
自分の人生ってこうして終わっていくのかと思っていた矢先に
光源氏が方違いに立ち寄って出会ってしまいます。
身分の違いを感じながら、
夫を裏切ってしまった罪の意識と
光源氏への思慕との間に揺れて、
先のない恋は諦めようとする空蝉。
源氏が忍び寄ってきた夜に
蝉の抜け殻のような薄衣だけを残して逃げていくのです。
うつせみの 身をかへてける 木のもとに
なほ人がらの なつかしきかな
何年もの後に、
光源氏が空蝉に贈った歌。
「蝉の抜け殻のような衣を残して去っていった貴女を
いまでもなつかしく想いますよ」
当時17歳の怖いもの知らずだった光源氏が
少し大人になって
昔の女に贈る哀愁のある歌です。
この空蝉という女性は鈍色が本当によく似合います。
のちに出家した空蝉に光源氏が送った衣装も
青鈍の織物、
いとこころばせあるを見つけたまうて、
御料にある梔子の御衣、
聴し色(ゆるしいろ)なる添へたまひて
でした。
出典元:源氏物語の色辞典 吉岡 幸雄著
この青鈍色(あおにびいろ)、
今でいう「ブルーグレー」ですね!
出家して尼になったということもありますが、
〇空蝉の身の程をわきまえた生き方
〇高望みをしない(玉の輿を夢見ない)性格、
〇自分を売り込まない(男性に対して)おとなしい人柄
こんな人物像からも「鈍色」=グレーが浮かび上がってきます。
グレーには
ひかえめ
おとなしい
デリケート
用心深い
という意味があります。
グイグイ自己主張する赤の女性は華やかですが、
空蝉のようにひかえめで目立たないが芯の強いグレーの女性も
男性からするとほっと和むのでしょう
美貌と才気、権力と実力、すべてを持ち合わせた
光源氏がフラれた女人は数少ない
空蝉はその稀有なひとりなのです
わたしは個人的にこの空蝉が好きです。
流されているようで、自分の生き方と身の処し方を自分で選んでいる
たおやかな女性だから。
この「たおやかさ」、自分自身にないからですけどね
秋が深まると、
「鈍色」を取りいれてみるのもいいかもしれませんね
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
よみうり文化センター 梅田みらいず 講座開講
11月13日・27日(火)午前10:30~12:30
色から性格がわかるカラータイプアドバイザー講座
自分と周りの個性が色でわかり、コミュニケーション改善につながります。
アドバイザー認定証発行。
受講料:24840円(教材費・認定証発行代含む)
色でわかるあなたの個性とコミュニケーション力
12月11日・1月22日・3月12日(いずれも火曜日)1回単発講座
午前10:30~12:30
参加費:3240円
CO.FUNカフェでパーソナルカラーイベント
11月3日(土・祝)午後2時から4時
おひとりさま 2000円(カラーカードとワンドリンク付き)
定員10名 (残席8名さま)
ご予約優先
お問合せ先:info@kotono-ha.com
文章スタイリストの武田 みはるです。
ひと月前には猛暑だったのがウソのような
過ごしやすい季節になりましたね。
街には深みのある
こっくりとした秋の色で
彩られています。
私の大好きな季節です?
似合う色も秋のdeepな色なので、
秋が深まるとホッとします(笑)
秋の色は、
深くて濃いだけでなく、
少し灰みを帯びた
濁りのあるナチュラルな色が多いです。
日本の伝統色に
「鈍色」(にびいろ)という色がありますが、まさにそれ!
源氏物語にもこの鈍色が似合う女性が登場します。
空蝉(うつせみ)です
出典元:大和和紀 あさきゆめみし絵巻
空蝉は地方の受領の人妻です。
心ならずも年の離れたおやじの後妻となり、
自分の人生ってこうして終わっていくのかと思っていた矢先に
光源氏が方違いに立ち寄って出会ってしまいます。
身分の違いを感じながら、
夫を裏切ってしまった罪の意識と
光源氏への思慕との間に揺れて、
先のない恋は諦めようとする空蝉。
源氏が忍び寄ってきた夜に
蝉の抜け殻のような薄衣だけを残して逃げていくのです。
うつせみの 身をかへてける 木のもとに
なほ人がらの なつかしきかな
何年もの後に、
光源氏が空蝉に贈った歌。
「蝉の抜け殻のような衣を残して去っていった貴女を
いまでもなつかしく想いますよ」
当時17歳の怖いもの知らずだった光源氏が
少し大人になって
昔の女に贈る哀愁のある歌です。
この空蝉という女性は鈍色が本当によく似合います。
のちに出家した空蝉に光源氏が送った衣装も
青鈍の織物、
いとこころばせあるを見つけたまうて、
御料にある梔子の御衣、
聴し色(ゆるしいろ)なる添へたまひて
でした。
出典元:源氏物語の色辞典 吉岡 幸雄著
この青鈍色(あおにびいろ)、
今でいう「ブルーグレー」ですね!
出家して尼になったということもありますが、
〇空蝉の身の程をわきまえた生き方
〇高望みをしない(玉の輿を夢見ない)性格、
〇自分を売り込まない(男性に対して)おとなしい人柄
こんな人物像からも「鈍色」=グレーが浮かび上がってきます。
グレーには
ひかえめ
おとなしい
デリケート
用心深い
という意味があります。
グイグイ自己主張する赤の女性は華やかですが、
空蝉のようにひかえめで目立たないが芯の強いグレーの女性も
男性からするとほっと和むのでしょう
美貌と才気、権力と実力、すべてを持ち合わせた
光源氏がフラれた女人は数少ない
空蝉はその稀有なひとりなのです
わたしは個人的にこの空蝉が好きです。
流されているようで、自分の生き方と身の処し方を自分で選んでいる
たおやかな女性だから。
この「たおやかさ」、自分自身にないからですけどね
秋が深まると、
「鈍色」を取りいれてみるのもいいかもしれませんね
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
よみうり文化センター 梅田みらいず 講座開講
11月13日・27日(火)午前10:30~12:30
色から性格がわかるカラータイプアドバイザー講座
自分と周りの個性が色でわかり、コミュニケーション改善につながります。
アドバイザー認定証発行。
受講料:24840円(教材費・認定証発行代含む)
色でわかるあなたの個性とコミュニケーション力
12月11日・1月22日・3月12日(いずれも火曜日)1回単発講座
午前10:30~12:30
参加費:3240円
CO.FUNカフェでパーソナルカラーイベント
11月3日(土・祝)午後2時から4時
おひとりさま 2000円(カラーカードとワンドリンク付き)
定員10名 (残席8名さま)
ご予約優先
お問合せ先:info@kotono-ha.com